歯科医院へは、虫歯などの病気になってから通う方が多くいらっしゃいます。しかし一度失われた歯の組織は元に戻ることはなく、どんなに優れた治療をしたとしても元の健康なご自身の歯に勝るものはありません。そのため虫歯や歯周病にならないための「予防」が大切です。
メディカルトリートメントモデル(MTM)は、患者さまの年齢や口内の状態、生活スタイルに合わせて効果的な予防をするためのプログラムとなっています。
ご来院の際には受付にお立ち寄りください。問診票をご記入いただきましたら、治療内容をご紹介するビデオをご覧いただきます。問診票を確認しながら歯科医師が問診を行い、歯周病の基本検査、口内写真撮影、レントゲン撮影、唾液を検査するサリバテストをして、すぐに治療が必要な歯がありましたら応急処置をします。各検査が終わりましたら患者さまの口内管理を担当する歯科衛生士を紹介します。担当歯科衛生士から正しい歯磨きの指導、治療体系の説明、パンフレットのお渡しをして初診は終わりです。
当院では、新しい患者さまのために月に1度セミナーを開いています。虫歯や歯周病の原因やどのように進行していくのかをご説明し、当院の治療内容をご紹介いたします。
来院2日目は初診での検査結果を元に、口内の状態を説明いたします。虫歯の原因となる歯垢を顕微鏡でご覧いただき、歯周病の危険度をご説明いたします。サリバテストの結果からは、唾液の量や質、虫歯菌の数が分かります。虫歯や歯周病の原因は患者さまによって違うため、ご自身の口内について正しく把握することが大切です。
そして再び歯磨き指導を行い、前回のお伝えした通りに正しく歯磨きができているか確認します。歯磨きでは落としきれない汚れを歯石除去・PMTCで丁寧に取り除きます。この専用の器具を使うクリーニングをすると、歯がつるつるになり汚れが付きにくくなります。最後に歯を丈夫にするフッ素を塗って2日目は終了です。
治療の必要な歯がありましたら数回に分けて初期治療をしていきます。まずは歯周病の進行度合いを調べる精密検査を行います。歯周ポケットの深さや出血、歯肉の腫れ、歯の揺れについて調べ、これまでのデータも考慮して歯周病の原因を分析します。歯周病の原因を分析し、今後の予防プログラムをご説明します。
治療ではまず大きな歯石を手で一つ一つ取りのぞきます。その後に、歯肉に隠れている歯石や歯垢を専用の超音波器具で取りのぞきます。歯石を取り終わりましたら、あらためて歯磨き指導で普段の歯磨きがきちんとできているか確認をします。最後にPMTCで歯磨きで取りきれない汚れをきれいにし、フッ素を歯の表面に塗り歯を強くして終了です。
初期治療が終わりましたら、治療した箇所が改善されているかを検査して確認します。歯石や歯の汚れのつき具合もあわせてチェックします。
確認が終わりましたら、肉に隠れている歯石や歯垢を超音波器具で取りのぞきます。専用の器具を使うPMTCを数回にわたり行い、歯磨きで取りきれない汚れをきれいにし、フッ素を歯の表面に塗り歯を強くして終了です。
早く治した方がいい虫歯がありましたら、必要に応じて治療します。初期の虫歯は正しい歯磨きなどのメンテナンスで進行を止めることができますが、進行の進んだ虫歯はできるだけ小さいうちに治療をします。
虫歯の治療が終わりましたら、これまでの治療で症状や口内の環境がどのぐらい改善されているかを確認します。虫歯や歯周病のリスクの改善度合いを調べるために再度唾液のサリバテストを行います。また治療前の状態と比較するために口内写真を撮影します。また、歯肉の中の状態を診るためにレントゲン撮影をします。
すべての検査と治療が終わりましたら、治療前から再評価までの口内の変化をグラフなどを使用してご説明いたします。毎回の治療データの変化と、治療前後の写真でどのように改善されているかを客観的に比較することができます。口内の健康を保つために、今後の予防プログラムを再度確認します。
メンテナンスに入る前に、あらためて歯磨きがきちんと行われているか確認をして、歯磨き指導を行います。PMTCで歯のクリーニングを行い、フッ素を歯の表面に塗り歯を強く丈夫にします。
ご希望の方には、初診からこれまでのデータをまとめた健康ファイルをお渡しします。
虫歯や歯周病を治療して健康な口内になっても、この健康を保つためには歯科医院での定期的なメンテナンスが欠かせません。普段の歯磨きに加え、歯磨きだけでは落としきれない汚れを取りのぞき衛生を保つことが必要です。
来院の際には、歯周病の検査をして病状が改善されているかを確認します。また、正しい歯磨きができているかを確認して歯磨き指導も行います。超音波器具を使用して歯石や歯垢を取りのぞき、専用の器具によるPMTCではのクリーニングをして、フッ素を歯の表面に塗ります。
口内写真を撮影し、治療前と後の状態を確認します。さらにレントゲン撮影をして、しっかりと口内の状態を診断します。
お子さまの最初のご来院の際にはお子さまと歯科医師とでお話をして、問診・視診をいたします。治療前の口内の状況を視覚的に確認できるように写真をお撮りし、虫歯や歯周病のリスクを把握するために、唾液の検査を行います。実際に口内を診査して、応急処置の必要な歯がありましたら、必要に応じて対応し初診は終わります。検査や治療の内容はデータとして保存し、お一人お一人にあった予防プログラムを立てていきます。
2回目の来院では、初診の検査の結果をお子さまとご両親に説明いたします。必要に応じて初期治療を行い終わりです。当日行った治療内容は記録としてデータ入力します。
初期治療で始めた、虫歯の治療を行います。
すべての検査と治療が終わりましたら、初診からのデータを分析してグラフなどで変化をご説明します。治療で口内環境がどのように改善されたかをお子さまとご両親にご説明し、今後の予防プログラムについてもあらためて確認いたします。
治療後は、3〜6ヶ月に一度来院いただき、正しいホームケアができているかの確認と、専用の器具を使った歯のクリーニングを行います。虫歯や歯周病になりにくい環境を作るために、永久歯が生えてくる前に正しいホームケアの習慣をつけることが大切です。
メンテナンスの際には、歯磨き指導でちゃんと歯磨きができているかの確認と正しい磨き方を指導を行います。また、PTC(プロフェッショナル・トゥース・クリーニング)やPMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)では普段の歯磨きでは落としきれない歯垢などの汚れを専用の器具を使いきれいにします。口内がきれいになりましたら、フッ素を歯の表面に塗ります。フッ素は歯の質を強くします。最後に口内の検査をして終わりです。メンテナンスの内容もデータ入力し、今後のメンテナンスでの症状の分析に使用します。